毎日の暮らしは、いつか小さなハプニングの連続。
山形の生活には、地元ならではのおかしみや「あるある!」と思わず笑ってしまう体験があふれています。
- 朝のドタバタ編:「靴下どごさいった?」
- コンビニ編:「袋いっか?」「いや、いらね」
- ドタバタ編2:スマホどごさ?」
- ご飯編:「ちょっと味見」でお腹いっぱい
- 山形ならではの季節感編:「カメムシで冬を占う!」
- 街風景編:「駅前」と「のどかな田畑」
- 電話編:「お晩でした」で始まるコミュニケーション
- 方言の宝庫・山形弁あるある
- イベント・祭り編:「蕎麦まつり」と地元の温泉
- さくらんぼ文化編:「さくらんぼ狩り」の季節は大忙し
- 冬の最大の恐怖編 :「雪かき合戦と長靴ウォーズ」
- 雪国・冬の通学編:「朝から命がけ」
- 方言家族編:「“んだんだ”の連打でご飯が進む」
- 人情編:「困ったときは近所が助けてくれる」
- おわりに:日常の「あるある」で人生にクスッと
朝のドタバタ編:「靴下どごさいった?」
とりあえず朝、不思議とどっちか片方だけがなくなる靴下。
家族に「靴下しゃねが?(知らない?)」と聞くと、決まって「どごさあっか、しゃねなぁ(どこにあるか、知らないなあ)」と帰ってくる。
一生懸命探した結果、居間のこたつの中や洗濯の山から、まったく関係ない片方だけの靴下が続々と出てくる山形あるある。
準備万端と思っても、どこか抜けている自分。
コンビニ編:「袋いっか?」「いや、いらね」
エコの時代、買い物袋の有無を聞かれると、一瞬固まるのは全国共通ですが、山形で「袋いっか?」(袋いりますか)と聞かれると、咄嗟に「いや、いらねなー」と返してしまう。
ドタバタ編2:スマホどごさ?」
家の中で「あいや、スマホどごさいったべ?」(さあ、スマホどこにいった?)と探していると、まさかの手に持っている現象。
家族総出で「あっちゃこっちゃ探して、なんの、手さ持ってるっけな!」(いろんなところ探して、結局手に持ってるね!)と大爆笑。
山形の家族はこのワンシーンで「んだんだ」と賛同してくれます。
ご飯編:「ちょっと味見」でお腹いっぱい
山形の台所もいろいろあります。
味噌汁を「もっと、かますべ(もうすこし、かき混ぜよう)」と鍋をかき回しているうちに、「ちょっと味見」と何度も口に運んで、「もう腹いっぱいだけな…」となっている。
家族に「味濃いべっちゃ?(味が濃いんじゃない?)」と聞かれても、「んだず、それは味見しすぎただけだー」とツッコミ。
山形ならではの季節感編:「カメムシで冬を占う!」
秋口、「カメムシいっぺ来だなぁ」と畑の周りのおばあちゃんたちが集まっては今年の冬の雪予想開始。
「今年、カメムシいっぺー来てっから、冬は大雪だべな!」と田舎のおばあちゃんが言うのは山形定番の季節予報。
天気予報よりも信頼されている(?)昔の人の知恵。
壁についたカメムシの高さが、その年の雪の量になるとも言われるユニークな予報に、「なんだず、それ!(それ、どういうことなの?)」と毎年笑いが絶えない。
街風景編:「駅前」と「のどかな田畑」
山形の駅前に行くと、朝の薄明かりのなか、不思議と懐かしい気持ちになる。
駅周辺を歩いていると「お晩です!」(こんばんは!)と声が飛んでくる。
そして、都会の友人と一緒に歩いていると、「まだ朝だっちゃ?」とわかることも。
「やんばい(ちょうどいい)」な場所、方言の会話も日常。
電話編:「お晩でした」で始まるコミュニケーション
山形では電話をかけた瞬間、「お晩でした、佐藤でした~」と、限りなくの挨拶から始まります。
これぞ「日常あるある」のカルチャーギャップ。
方言の宝庫・山形弁あるある
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「んだんだ」…そうですの意味
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「かます」…かき混ぜる、料理やお茶で頻繁に使う
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「あべ」…行こうの意味。「あっちゃあべ」は、あっちに行こうの意味
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「けろ」…ちょうだい、リクエスト時に便利
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「やばつい」…濡れて嫌な感覚。 大雪時には多用されるかも
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「もっけだの」…ありがとう・申し訳ない・(庄内弁)
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「さだげね」…恥ずかしい、みっともない(新庄弁)
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「じょんだ」…上手だね、と褒めるシーンで使う
使い方や言葉尾の違いだけでも盛り上がるのが山形の日常です。
イベント・祭り編:「蕎麦まつり」と地元の温泉
秋になると「蕎麦まつり」に町中が盛り上がる。 イベント会場では「地元の野菜食べてけろ!」と言われ、温泉施設では「入ってけろ!」と勧められる。
入浴料が400円で楽しめる温泉の安さも笑える「あるある」。
地元の野菜も、酒も、お蕎麦も、みんなが一体となって盛り上がる「なんもだ、いいばりだ!」(何ていうことない、いいことだ!)精神です。
庄内では、蕎麦の季節になると、ご近所で「どっから集まったが?」というくらいの人・人・人!
「おらえの、じょんだのー!」(私の家の、上手でしょ)と自慢合戦。
持ち寄りのお漬物と地酒で、夜になると「もっけだの~(ありがとう)」とお礼・感謝・酔いの言葉が止まらない。
帰り際には「気ぃつけての」と声がかかる。
地域イベントが家族の思い出と笑い話で彩られる瞬間です。
さくらんぼ文化編:「さくらんぼ狩り」の季節は大忙し
山形に住んでいると、自然とさくらんぼを食べる機会が増えてきますが、
長く住むと、一口食べて
「かいづあまごいさげ、佐藤錦だな~」(これは甘みがあるから、佐藤錦だ)
と、種類が当てられる能力が身につきます。
その姿はまるで、さくらんぼソムリエ。
山形県民の口ぐせは、「さくらんぼなんて、買ったことがない」
6-7月に山形にいると、こんな事が良くあります。
農家の知り合いから…
「売らんねやづ、もってげは~」
(売れない規格のさくらんぼ、よかったら持って行ってね)
会社で…
「お客さんからもらったな、持ってんげ~」
(お客様に頂いたので、持ち帰ってくださいね)
近所の人から…
「少しばりだげど、ける~」
(少しばかりですが、差し上げます)
友達から…
「いっぱいあっから、もらってけろ~」
(たくさんあるから、あげるね)
こんな風に、その短い期間に、どこへ行っても誰と会っても、さくらんぼを頂きます。食べきれないほど…!
これが、山形県民が「家で食べる分のさくらんぼを買ったことがない」理由です。
*さくらんぼ文化編の出典:(山形に住めば常識!山形県のさくらんぼ文化&生活あるある)
https://www.furusato-web.jp/topics/p43548/
冬の最大の恐怖編 :「雪かき合戦と長靴ウォーズ」
山形の冬は、夜明けとともに「今日も雪降りだー!」
家族みんなで雪かきに出します。
雪かきのスコップを取り合って「これオレのだべ!」と朝から一悶着。
長靴もサイズと柄が同じだから履いてみなきゃ分からない。
「なんだべ、これ足太すぎっちゃ!」 とこれは自分のじゃない長靴に決まってる。
終わったら、この先は長靴タワーになるのが山形の冬の日常です。
雪国・冬の通学編:「朝から命がけ」
庄内地方では冬の朝、地吹雪と凍った道と戦う。 「やばつい!」(濡れたり、冷たくてつらい感じ)と半べそで登校。
庄内ローカル編:「地吹雪自転車通学」
庄内地方の冬は地吹雪すごい!
昔は地吹雪のなか自転車で通学。 前が見えなくて「どこさ行ってるかわがんねー!」
雪で歩道も車道も真っ白。 「こっちだぞ!」の友達の声だけが頼り。
いつかやった失敗談編:「自転車は冬は使えない」
都会から山形に引っ越してきた人は、冬になると自転車が全く使えなくなることに驚きます。
方言家族編:「“んだんだ”の連打でご飯が進む」
家族で夕食の時、「この芋煮、うまいべっ?」と質問すると、みんなで「んだんだ」「んだ、んだ」大体リズムもよく合う。
食卓が「んだ、んだ」コーラスになるのは、山形のほっこりした田舎家族ならではの風景。
人情編:「困ったときは近所が助けてくれる」
忘れ物やちょっとしたトラブル時、「困ったなー、助け必要だな」と感じたら、近所の人が「なんもだ、こっちさ来てけろ!(なんていうことない、こちらに来てみて)」と声をかけてくれます。
都会では考えられない温かいコミュニケーションが、山形にはしっかり根付いています。
おわりに:日常の「あるある」で人生にクスッと
山形の暮らしには、都会には無い独特のテンポと人情、そして思わず笑ってしまった「あるある」が充実しています。
方言や風景、季節の移ろい、家族や地域の絆、とても心豊かです。
今日もどこかで、「やばつい!」とべそをかいたり、「んだんだ」と同意したり、誰かがまたひとつ、笑い話を作っていることでしょう。
山形の面白い日常が、皆さんの元にも、クスッと幸せを届けますように。


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